下流老人にならないために知っておくべき年金と生活保護の実態

下流老人はこんなにも多い

NPOほっとプラス代表理事、聖学院大学客員准教授である藤田孝典さんの著書「下流老人〜一億総老後崩壊の衝撃〜」野中で生活保護基準相当でクラス高齢者およびその恐れがある高齢者を下流老人としています。
この下流老人とは藤田孝典さんの造語ですが、今、最も注目されている言葉の一つです。

 

普通に暮らすことができない下流生活。
そう聞くと非常に深刻な問題と感じます。

 

厚生労働省では毎年国民生活基礎調査を行っていますが、平成26年の発表があります。

 

国民生活基礎調査

 

  • 全体の平均所得金額は528万9千円
  • 全体の所得金額中央値は415万円
  • 平均所得金額以下は全体の61.2%
  • 平均所得金額以下の割合は高齢者世帯が89.9%

 

もちろん、平均所得金額以下が「下流」というわけではありません。
内閣府が公表している平成22年版男女共学参画白書では65歳以上の相対的貧困率は22%としています。

 

22%というのは実に大きな数です。
単身高齢者も増える傾向にあり、女性の単身高齢者は男性よりも多くなっています。
しかも単身高齢女性の場合、半数以上が貧困を感じているという現状です。

 

年金の積み立てがあるから安心、その一般論が下流を生む

例えば自営業者、国民年金にのみ加入している方も多いでしょう。
しかし40年間支払いを続けていても実際に受け取れる金額をご存知でしょうか?
月額およそ6万円です。
夫婦でも12万円ほどとなっており、単身世帯であればわずか6万円しか受け取ることができません。

 

一方で生活保護費はいくらでしょうか?
実は18万円もあります。

 

先日の新幹線での焼身テロは衝撃的だったことでしょう。
多くの方に衝撃を与えたのは、その悲劇の裏側にあった年金事情も含めていたかもしれません。
容疑者がすんでいたのは杉並区、その生活保護基準は14万4430円と平均を下回っています。
さらにそこから国民健康保険や住民税などが減免されるため実際に受けていたのは生活保護水準以下の12万円でした。
容疑者は35年間年金を納めてこの結果です。
「下流老人」という言葉を広く世に知らしめた事件でもあります。

 

年金を支払っていれば老後は安心、その一般論が崩壊しています。

 

老後の最低生活費用はつきに22万円、それをどうするのか?

老後、最低限の生活を営むためにはつきに22万円が必要とされています。
またゆとりある生活をするためには36万円が必要とされています。

 

しかし年金の支払い状況を見ても到底その金額に足りることはありません。
そもそも年金事情は年々変わり、現状よりも40年後には45%下回るという予測さえ立てられています。

 

老後の生活が困窮することのないように、今から対策を講じておかなくてはなりません。
年金だけに頼ることはできないでしょう。

 

銀行でお金を借りるには〜必要なものと条件

年金でお金を借りるには?

年金受給者が年金でお金を借りることができるのをご存知でしょうか?これは年金担保ローンといって、以前から独立行政法人福祉医療機構(WAM)が扱っていましたが、2010年の事業仕分けで廃止判定されました。

 

しかし、これが廃止されると生活に困る高齢者も多いことから廃止を先延ばしにして現在も行なわれています。
対象になるのは国民年金、厚生年金などの年金受給者で急にお金が必要になったときに低利で融資が受けられます。

 

融資が受けられる目的は、医療、介護福祉、住宅改修、冠婚葬祭、教育、臨時生活資金などです。
年金受給権を担保にするので生活保護受給者や生活保護受給をやめてから5年以内の人は対象にならない場合があります。

 

融資額は受けている年金額の1.0倍以内で支給される年金から返済額が差し引かれます。
定額返済の場合は1万円単位の指定した定額が差し引かれます。
連帯保証人が必要ですが、料金を払えば信用保証機関も利用できます。